AWS API Gatewayは、AWSが提供するフルマネージド型のAPI管理サービスです。HTTP API・REST API・WebSocket APIの3種類があり、どれを選ぶべきか迷うケースは少なくありません。また、LambdaやECSなどのバックエンド構成や認証方式によって、運用性やコストも大きく変わります。
本記事では、AWS API GatewayのAPIタイプごとの特徴や選び方、バックエンド構成、認証・認可の考え方を整理し、自社に適したAPI構成を選ぶための判断ポイントをわかりやすく解説します。
AWS API GatewayでAPI公開方式を選ぶ前に押さえる全体像

AWS API Gatewayは、APIの公開・認証・アクセス制御・監視をまとめて行えるサービスです。
API Gatewayを選定する前に整理しておきたいポイントは、次の2つです。
- API公開の目的とユーザー要件の整理
- API Gatewayとバックエンドの役割分担
この2点を先に整理しておくと、後続で解説するAPIタイプや認証方式を選びやすくなります。
ただし、APIタイプやバックエンド構成には複数の選択肢があるため、サービス選定の前に「誰が利用するのか」と「どこまでをAPI Gatewayが担うのか」を整理しておくことが重要です。
※参照1: AWS 規範ガイダンス「AWSのサービス比較」
API公開の目的とユーザー要件の整理
APIタイプを選ぶ前に、まず次の3点を整理しましょう。
- 誰が利用するか(社内担当者・パートナー企業・一般ユーザーなど)
- どこからアクセスするか(社内ネットワーク・インターネットなど)
- どのくらい利用するか(アクセス数や利用頻度)
例えば、社内システム向けAPIと一般ユーザー向けAPIでは、必要な認証方式やセキュリティレベルが大きく異なります。
また、利用者数やアクセス量によって、適したAPIタイプやコストも変わります。そのため、まずは利用者・アクセス経路・想定利用量を整理することが重要です。
API Gatewayの役割と他サービスとの責任分界
API Gatewayは、APIへの入り口として主に次の役割を担います。
- 認証・認可:利用者やアクセス権限を管理する
- アクセス制御:アクセス数を制限する
- ログ取得:利用状況を記録する
- セキュリティ対策:不正アクセスを防ぐ
一方で、実際の業務処理はLambdaやECSなどのバックエンドサービスが担当します。
この役割分担を理解しておくと、システム構成を検討しやすくなります。また、将来的にバックエンドを変更する場合でも、API公開部分への影響を抑えやすくなります。
API GatewayのAPIタイプ別の特徴と選び方
AWS API Gatewayには、HTTP API・REST API・WebSocket APIという3つのAPIタイプが存在します。それぞれ得意とする用途が異なるため、機能要件と照らし合わせて選定することが重要です。名称が似ているため混同されがちですが、内部的な仕組みや対応機能は大きく異なるため、まずは全体像を比較しておくことが選定の近道になります。

| 項目 | HTTP API | REST API | WebSocket API |
| 主な用途 | 低コストなAPI公開 | 高機能なAPI公開 | リアルタイム双方向通信 |
|---|---|---|---|
| 認証方式 | JWT・Lambdaオーソライザー・IAM認証 | IAM認証・Cognito・Lambdaオーソライザー・APIキー | IAM認証・Lambdaオーソライザー |
| キャッシュ機能 | 非対応 | 対応 | 非対応 |
| Private API | 非対応 | 対応 | 非対応 |
| 料金傾向 | 比較的安価 | やや高め | 接続時間・メッセージ数に応じて課金 |
HTTP APIはシンプルかつ低コスト
【HTTP APIの主な特徴5つ】
- 低コストで利用できる
- 認証機能を利用できる
- 外部の認証サービスと連携できる
- ブラウザアプリと接続しやすい
- 一部の機能(キャッシュ機能・Private API機能)は使えない
HTTP APIは、シンプルなAPIを低コストで公開したい場合に適しています。 REST APIと比べて料金が安く、レイテンシも短い傾向があるため、モバイルアプリやSPAのバックエンドとして利用されることが多くあります。
また、認証機能や外部認証サービスとの連携にも対応しており、比較的短期間でAPI環境を構築できます。そのため、新規サービスやPoC(概念実証)の開発で採用されるケースも少なくありません。
一方で、キャッシュ機能や社内限定公開(Private API)には対応していないため、高度な機能や厳格なネットワーク制御が求められるシステムには向かない場合があります。
REST APIは高機能で柔軟性が高い
【REST APIの主な特徴5つ】
- リクエストやレスポンスを変換できる
- キャッシュ機能を利用できる
- 社内限定でAPIを公開できる
- APIへの入力内容をチェックできる
- HTTP APIより料金が高い傾向がある
REST APIは、AWS API Gatewayの中でも最も高機能なAPIタイプです。リクエストやレスポンスの変換、キャッシュ機能、入力内容のチェック(バリデーション)など、多くの機能を利用できます。
また、Private APIに対応しているため、社内システムや特定のネットワークからのみアクセスできるAPIを構築することも可能です。そのため、セキュリティ要件が厳しいシステムや、パートナー向けAPIでよく利用されます。
一方で、HTTP APIと比べると料金が高くなる傾向があります。そのため、高度な機能が必要な場合に適した選択肢といえるでしょう。
WebSocket APIはリアルタイム通信に最適
【WebSocket APIを設定する際に検討すべきこと5つ】
- リアルタイム通信が必要か確認する
- 同時接続数を確認する
- 再接続の仕組みを用意する
- メッセージ配信の方法を決める
- 接続情報の管理方法を決める
WebSocket APIは、チャットアプリやリアルタイム通知、オンラインゲームなど、双方向でリアルタイムにデータをやり取りするシステムに適しています。クライアントとサーバーが接続を維持するため、定期的な問い合わせ(ポーリング)による無駄な通信を減らせます。
設計時には、同時接続数や再接続の仕組みを事前に検討しておくことが重要です。また、Lambdaと連携したメッセージ配信の方法や、接続が切れたユーザー情報を管理する仕組みも考慮する必要があります。
特に利用者が多いシステムでは、同時接続数のクォータを確認するとともに、接続情報を適切に管理する運用ルールを整備しておくことが重要です。これにより、安定したリアルタイム通信環境を維持しやすくなります。
【この段階で相談したい方へ】 「自社の要件だとどのAPIタイプが向いているか」を具体的に相談したい場合は、お気軽にテクノプロへお問い合わせください。
テクノプロはAWSの構築から運用まで幅広く支援しています
自社要件から選ぶための4つの判断軸
- セキュリティ要件:安全性は十分か
- 性能要件:アクセス数や速度に対応できるか
- 機能要件:必要な機能があるか
- コスト要件:予算に合っているか
APIタイプを選ぶ際は、まずセキュリティ・性能・機能・コストの4つの観点で要件を整理することが重要です。
例えば、機密性の高いデータを扱う場合はセキュリティを重視し、多くの利用者が同時にアクセスする場合は性能を重視する必要があります。また、キャッシュやリクエスト変換などの機能が必要か、予算に合った運用ができるかも確認しておきましょう。
これら4つの判断軸を事前に整理しておくことで、自社に適したAPIタイプを選びやすくなり、設計や運用時の手戻りを減らせます。
バックエンド構成パターンと適用シナリオ
AWS API Gatewayは単体で完結するサービスではなく、Lambda・Amazon ECS・EC2など複数のバックエンドと組み合わせて利用します。どのバックエンドを選ぶかによって、開発スピードや運用負荷、コスト構造が大きく変わります。同じAPIタイプを選んでいても、バックエンドの組み方次第で、開発チームに求められるスキルセットや運用体制が変わってくる点にも注意が必要です。

Lambda連携を選ぶ判断基準
Lambda連携は、サーバー管理を必要とせず、リクエストに応じて自動的にスケールする構成です。開発初期のスピードを重視する場合や、トラフィックの増減が激しいAPIに適しています。
Lambda連携が向くポイント
- サーバー管理が不要で、開発初期のスピードを重視できる
- 従量課金のため、アクセスが少ない時間帯のコストを抑えられる
- トラフィックの増減が激しいAPIとの相性が良い
注意すべき点
- 実行時間の上限がある
- 同時実行数にクォータがあるため、大量アクセスが想定される場合は上限緩和の申請を検討する
開発チームの人員が限られている企業ほど、運用負荷の少ないLambda連携から着手する傾向が見られます。
ECS・Fargate連携を選ぶ判断基準
既存のコンテナ資産を活用したい場合や、長時間稼働するバッチ処理を伴うAPIには、Amazon ECSやAWS Fargateとの連携が向いています。
【ECS・Fargate連携が向くポイント】
- Lambdaの実行時間制限を受けないため、処理時間が長い業務ロジックにも対応できる
- 既存のコンテナイメージをほぼそのまま活用できる
- 既存のCI/CDパイプラインを活用しやすく、開発チームの学習コストを抑えられる
【注意すべき点】
- 常時稼働するリソースを保持するため、アクセスが少ない時間帯でも一定のコストが発生する(Lambda構成との違い)
すでにコンテナ化されたアプリケーション資産を持つ企業であれば、導入のハードルを下げやすい構成といえます。
既存システムを活かしてAPIを公開したい場合
すでに運用中のシステムや社内システムをAPIとして利用したい場合は、既存環境とAPI Gatewayを連携する構成が適しています。
この方法では、既存のシステムを大きく作り直すことなくAPI化できるため、開発コストや移行の負担を抑えられる点がメリットです。また、システムをインターネットへ直接公開せずに連携できるため、セキュリティを重視する用途にも向いています。
特に、オンプレミス環境からAWSへの移行を進めている場合は、既存システムを維持しながら段階的にクラウド化できるため、リスクを抑えながら移行を進められます。
複数の処理を順番に実行したい場合
APIの呼び出しをきっかけに、複数の処理を決められた順番で実行したい場合は、AWS Step Functionsとの連携が有効です。
例えば、申請から承認までのワークフローや、複数のシステムを連携する処理などで利用されます。1つの処理が完了してから次の処理を実行するため、複雑な業務フローを管理しやすくなります。
また、処理の進行状況を確認しやすく、エラーが発生した場合の再実行も設定できます。そのため、複数の処理を組み合わせる業務システムや、長時間かかる処理を含むシステムに適した構成です。
認証・認可の設計で押さえるべきポイント
API公開において最も失敗しやすいポイントが、認証・認可の設計です。公開範囲や利用者の種類に応じて、適切な方APIを安全に公開するためには、利用者や公開範囲に応じて適切な認証方式を選ぶことが重要です。
まずは、「社内利用か外部公開か」「利用者がエンドユーザーか他システムか」を基準に認証方式を選定します。

Cognitoオーソライザー
Webサービスやモバイルアプリのログイン機能を実装したい場合に適しています。
Amazon Cognitoが発行するトークンを利用して認証できるため、認証基盤を一から構築する必要がありません。 また、GoogleやMicrosoftなどの外部認証サービスとも連携できます。
Lambdaオーソライザー
独自の認証方式や既存の認証システムと連携したい場合に適しています。柔軟な認証・認可を実装できますが、設定や運用が複雑になりやすいため、十分なテストが重要です。
IAM認証
社内の他システムからAWSのIAMロールを使ってアクセスする場合は、IAM認証が適しています。署名付きリクエストAWS上のシステム同士でAPI連携を行う場合に適しています。
IAMロールやポリシーを利用してアクセス権限を管理できるため、社内システムやAWSサービス間の連携でよく利用されます。
APIキーと認証の違い
API設計では、「認証」と「APIキー」の違いを理解しておくことも重要です。
- 認証:利用者が誰なのかを確認する
- APIキー・使用量プラン:利用回数やアクセス量を管理する
APIキーは利用量を管理するための仕組みであり、認証機能ではありません。 そのため、パートナー向けAPIでは、認証方式とAPIキー・使用量プランを組み合わせて利用するケースが一般的です。
公開範囲とネットワーク設計
APIをどこまでの範囲に公開するかは、セキュリティとユーザビリティのバランスを取る重要な論点です。公開範囲の設計を誤ると、後から利用者を制限し直すことが難しくなる場合もあるため、初期段階での検討が特に重要になります。想定される利用者のタイプによって、選ぶべきネットワーク構成は以下のように変わります。
- 不特定多数のエンドユーザー:エッジ最適化タイプ+CloudFront
- 特定リージョンの利用者:リージョナルタイプ+カスタムドメイン
- 社内・パートナー企業限定:Private API+VPCエンドポイント
エッジ最適化とリージョナルの選び方
公開範囲の広さによって、選ぶべきエンドポイントタイプは以下のように整理できます。
- エッジ最適化タイプ:不特定多数のユーザーに向けてグローバルに公開する場合に有効。CloudFrontのエッジロケーションを経由するため、地理的に離れたユーザーからのアクセスでもレイテンシを抑えられる
- リージョナルタイプ:利用者が特定のリージョンに限定される場合に選択。自前でCloudFrontやカスタムドメインを組み合わせることで、構成の柔軟性を確保しやすい
将来的に複数リージョンへの展開を見据えている場合は、初期段階からリージョナルタイプを選び、マルチリージョン構成への拡張性を残しておく設計も検討に値します。
Private APIとCloudFrontによる限定公開
社内システムやパートナー企業限定でAPIを公開したい場合は、以下の組み合わせが有効です。
- Private API+VPCエンドポイント:インターネットを経由せずにアクセスでき、外部への露出を最小限に抑えられる
- AWS WAF:CloudFrontやAPI Gatewayの前段に配置し、不正アクセスやDDoS攻撃への対策を強化する
公開範囲を検討する際は、利用者の所在地とセキュリティポリシーの両面から構成を選ぶことが望ましいでしょう。なお、カスタムドメインを設定する場合は、証明書の管理やDNSの切り替えタイミングも運用計画に含めておくと、移行時のトラブルを避けやすくなります。
【運用面での不安がある方へ】 公開範囲やネットワーク設計は一度決めると変更コストが大きくなりがちです。設計段階でのレビューをご希望の方は、テクノプロへのご相談をおすすめします。
テクノプロはAWSの構築から運用まで幅広く支援しています
運用設計と可観測性の確保
APIを公開した後は、安定運用のための可観測性の確保と、変更管理の仕組みづくりが欠かせません。特に本番運用が始まってからは、障害発生時にどこで問題が起きているのかを迅速に特定できる体制を整えておくことが、サービス品質を維持する上で重要になります。
CloudWatchとX-Rayによるログとトレース設計
AWS API Gatewayでは、CloudWatchを使ってアクセスログや実行ログを収集できます。
- アクセスログ:リクエストの発生状況を把握できる
- 実行ログ:処理の詳細なエラー内容を確認できる
- AWS X-Ray:複数サービスをまたいだ処理のボトルネックを特定する分散トレース
- CloudWatchアラーム:エラー率やレイテンシの閾値を監視し、障害の予兆を早期に検知
バックエンドがLambdaやECSなど複数サービスにまたがる構成ほど、X-Rayによる可観測性の確保が運用の安定性に直結します。
ステージ運用とスロットリングによる安定運用
開発・検証・本番といった環境ごとにステージを分けて管理することで、変更の影響範囲を限定できます。安定運用のためには、以下の観点を押さえておく必要があります。
- ステージ管理:環境ごとにステージを分け、変更の影響範囲を限定する
- スロットリング:想定外の急激なアクセス増加からバックエンドを保護する
- クォータ設定:想定トラフィックを基に、事前に上限値を検証する
スロットリングによってリクエスト数の上限を設けることで、バックエンドのリソースを守りながら、必要な利用者には安定したレスポンスを提供できます。ステージごとにスロットリングの閾値を変えておくと、検証環境での負荷試験が本番環境に影響を与えるリスクも避けられます。
APIタイプとバックエンドで変わるコスト最適化
AWS API Gatewayの料金は、APIタイプや呼び出し回数、データ転送量によって変動します。バックエンドの構成と合わせてコスト構造を把握しておくことが重要です。特にトラフィック量が多いAPIでは、料金の差がわずかであっても、月間・年間で見ると無視できない金額差になることがあるため、早い段階での試算が有効です。
HTTP APIとREST APIの費用差とキャッシュの効果
一般的に、HTTP APIはREST APIよりも1リクエストあたりの料金が低く設定されている傾向があります。トラフィック量が多いAPIほど、この料金差の影響は大きくなります。
コストを抑える上での主な着眼点
- HTTP APIとREST APIの1リクエストあたりの料金差(トラフィック量が多いほど影響が大きい)
- REST APIのキャッシュ機能による、バックエンドへの呼び出し回数の削減
- レスポンスサイズの圧縮による、データ転送量の削減
どちらのAPIタイプが有利かは、リクエストの性質によって変わるため、想定される利用パターンを踏まえて比較することが望ましいでしょう。
バックエンド側のコストを支配する要因
API Gateway自体の料金だけでなく、バックエンドのコストも含めて総合的に判断する必要があります。
- Lambda連携:実行時間とメモリ設定が主なコスト要因(アクセスが少ない時間帯が多い場合に有利)
- ECS・Fargate連携:稼働時間とタスクサイズが主なコスト要因(常時一定量のアクセスがある場合に単価を抑えやすい)
両者を比較する際は、平均的なトラフィックパターンを基準に見積もることをおすすめします。加えて、CloudWatchのメトリクスを一定期間収集し、実測値をもとにコストシミュレーションを行うと、見積もりの精度をさらに高められます。
よくある利用シーン別おすすめ構成
どのAPIタイプを選ぶべきか迷った場合は、まず利用シーンから考えると判断しやすくなります。
| 利用シーン | おすすめ構成 | 特徴 |
|---|---|---|
| Webサービスやモバイルアプリを公開したい | HTTP API + Lambda | 低コストで始めやすく、アクセス増減にも対応しやすい |
| 社内システム向けにAPIを公開したい | REST API + Private API | 社内からのみ利用でき、安全性を確保しやすい |
| 取引先やパートナー向けにAPIを提供したい | REST API + 認証機能 | 利用者ごとのアクセス制御がしやすい |
| リアルタイム通知やチャット機能を実装したい | WebSocket API + Lambda | リアルタイムでデータを送受信できる |
意思決定を確実にするための最終チェック
ここまで解説した内容をもとに、APIタイプや構成を選定する前に、以下の項目を確認しましょう。
APIタイプ選定前の最終チェック
- APIの利用者は明確になっているか
- 公開範囲(社内限定・パートナー向け・一般公開)は決まっているか
- 認証方式は整理できているか
- リアルタイム通信の要件はあるか
- キャッシュやリクエスト変換などの機能が必要か
- 想定アクセス数とコストを見積もれているか
- バックエンド(Lambda・ECS・既存システム連携)の方針が決まっているか
これらの項目を整理しておくことで、自社に適したAPIタイプやバックエンド構成を選びやすくなります。
比較表とPoCで検証すべき項目
要件を整理した後は、APIタイプやバックエンド構成の候補を比較表にまとめ、関係者間で判断基準を共有することをおすすめします。
比較表だけでは判断が難しい場合は、小規模なPoC(概念実証)を実施し、実際のレイテンシ、スループット、コストを検証すると、より確実な意思決定につながります。
また、将来的なサービス拡張やシステム連携を見据えている場合は、拡張性や運用性についてもPoCの段階で確認しておくと、後工程での手戻りを防ぎやすくなります。
PoCの結果は、社内の説明資料や稟議資料にも活用できるため、関係者との合意形成を進める際にも役立ちます。
まとめ
本記事では、AWS API GatewayのHTTP API・REST API・WebSocket APIの特徴と、Lambda・ECS・既存システム連携などのバックエンド構成パターンの選び方を整理しました。
APIタイプとバックエンド構成は、セキュリティ・性能・機能・コストの要件を整理したうえで選定することが重要です。
まずは本記事で紹介した判断軸をもとに初期方針を整理し、必要に応じて比較表やPoCによる検証を進めることをおすすめします。
構成選定でお困りの際は、テクノプロのAWSソリューション事業までお気軽にご相談ください。APIタイプの選定からバックエンド構成の設計、認証・認可方式の検討、PoCの実施支援まで、お客様の要件に応じてご支援します。
監修者

テクノプロ・ホールディングス株式会社
チーフマネージャー
中島 健治
2001年入社
ITエンジニアとして25年のキャリアを持ち、チーフマネージャーとしてテクノプロ・エンジニアリング社にて金融・商社・製造業など多業界でのインフラ基盤構築に従事してきた。2008年から2024年まで、オンプレミス環境でのストレージ・サーバ統合基盤の設計・構築を手掛け、特に生成AI・データ利活用分野のソリューション開発実績が評価されている。現在は技術知見を活かしたマーケティング戦略を推進している。


