AWSは多くの企業にとって不可欠なクラウド基盤となっていますが、運用管理が適切でなければ、そのパフォーマンスを最大化することはできません。本記事では、AWS運用管理の基本から、自動化や効率化に役立つ主要ツール12選、実践すべきベストプラクティス10選までを詳しく解説します。
AWSの運用管理は多くの企業にとって重要な課題ですが、専門知識や経験を持つ人材の確保が大きな障壁となることがあります。
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AWSの運用管理とは?

ここでは、AWSの運用管理について、主な業務やオンプレミスとの違い、運用管理のポイントと注意点を解説します。
AWSの運用管理とは?
AWSの運用管理とは、AWS上で稼働するシステムやサービスを、安定・安全かつ効率的に継続運用するための活動全般を指します。
クラウド環境はリソースの拡張や変更が柔軟に行える反面、設計ミスや運用の甘さがそのままコスト増大やセキュリティ事故につながるリスクをはらんでいます。そのため、AWSでは継続的な監視・設定管理・セキュリティ対策・コスト最適化といった運用管理体制の構築が不可欠です。

AWSの特性を活かしながら、業務負荷を減らし、システムの信頼性を高めるためにも、運用の自動化・可視化・標準化が重要な鍵となります。
たとえば、可視化には以下のようなツールが活用されます。
・AWS Cost Explorer ・Trusted Advisor | ・CloudWatch Dashboards
運用管理の主な業務
AWSにおける運用管理には、以下のような業務が含まれます。
カテゴリ | 主な業務 |
監視・通知 | 稼働状況・リソース使用量・障害検知(CloudWatch など) |
ログ管理 | アクセスログ・操作履歴の収集と分析(CloudTrail・Config など) |
セキュリティ運用 | IAM設定・脆弱性対策・WAFやShieldによる保護 |
コスト管理 | 利用状況の可視化・無駄なリソースの特定・削減 |
バックアップ・DR | データの定期バックアップ・障害復旧設計 |
自動化・最適化 | LambdaやSystems Managerによる定型作業の自動化、IaC(※)の活用※Infrastructure as Code:コードによるインフラ管理 |
改善サイクル | 定期的なレビュー、運用ルール・構成の見直し(PDCAの実践) |
これらはすべて、継続的なメンテナンスと改善が求められる作業です。
AWSの運用管理におけるオンプレとの違い
オンプレミスとは、自社でサーバーやネットワーク機器などのインフラを購入・設置・管理し、社内でシステムを運用する形態です。従来はこのオンプレミス型が一般的で、多くの企業が自社内でインフラを構築・維持してきました。
オンプレミスとAWSの運用管理の違いは以下の通りです。
オンプレミス | AWS | |
イメージ | ![]() | ![]() |
物理管理 | 自社で機器・電源・温度管理 などを実施 | 不要(AWS側で実施) |
障害対応 | 自社内で発見・対応が必要 | CloudWatchなどで アラート検出・自動対応が可能 |
リソース追加 | 機器調達〜設置に時間がかかる | 数分でスケール可能 (ただしコスト注意) |
セキュリティ対策 | 社内対策が中心 | IAM、WAF、Shieldなど クラウド特有の対策が必要 |
運用範囲 | ハード〜ソフトまで広い | AWSの責任分界点より上 (OS以降)が運用対象 ※EC2などIaaSの場合。PaaSやSaaSではOSの管理もAWS側が行う |
クラウド環境では「見えないインフラ」を扱うため、可視化・自動化・最適化が成功の鍵になります。
AWS特有の運用管理のポイント・注意点
AWSの運用管理では、以下のようなポイント・注意点があります。
リソースが増えすぎるリスク
AWSは必要なときにすぐ立ち上げられる反面、使い終わったリソースが放置されやすいため、コストが膨らむ原因になることがあります。
セキュリティの責任共有モデル
AWSの責任共有モデルでは、AWSはインフラのセキュリティを管理しますが、OSやアプリケーションの設定、データの保護はユーザーの責任です。

特に、アクセス管理の誤設定や暗号化を適切に行わないと情報漏洩などの重大なセキュリティインシデントにつながるため、定期的な監査と見直しが必要になります。
変更が即反映される=設計ミスがすぐ影響する
AWSはオンプレより柔軟な運用が可能ですが、その分設定ミスの影響も即時に現れやすいという特徴があります。慎重な設計・テスト・運用が不可欠です。
ツールの豊富さ=選定・設定の工数も増える
AWSでは、豊富なツールが用意されている分、選定や設定に時間がかかることがあります。
CloudWatch、Config、Lambda、Security Hubなど、用途に応じたツールを適切に組み合わせて設計・運用するスキルが求められます。
AWS運用管理が求められる理由と重要性

ここではAWSにおける運用管理の重要性や、管理が不十分な場合のリスクなどを解説します。
運用管理が求められる理由とは?
AWSは柔軟かつ迅速にリソースを追加・変更できるクラウド環境ですが、その分、使い方や設定のミスが即コスト増加やセキュリティリスクにつながります。また、リソースが増えすぎて管理が複雑化し、運用の属人化や放置による問題も発生しやすいです。
これらのリスクを防ぎ、安定・安全な運用を継続するために、AWS特有の運用管理が不可欠です。
AWSの運用管理が不十分な場合のリスク
AWSの運用管理は、以下が重要です。
・自動化の仕組みづくり | ・日常的な可視化とルール化
AWSの運用管理を怠ると、例えば以下のようなリスクが考えられます。
コストの無駄遣い

AWSは従量課金制のため、リソースの管理を怠ると予想以上のコストが発生することがあります。
例えば、未使用のEC2インスタンスやEBSボリュームが放置されると、毎月数万円〜数十万円の課金が発生し、気づかないうちに企業のITコストが膨らむケースもあります。
セキュリティ事故

不要なポートが開放されていたり、アクセス権限の管理が不適切であったりすると、第三者による不正アクセスや情報漏洩につながる恐れがあります。
システム停止の長期化

監視やアラート設定が適切でない場合、障害の発生にすぐ気づけず、復旧対応が遅れて業務に大きな影響を及ぼす可能性があります。
AWS運用管理の3つのメリット
安定性の向上

監視・アラート・自動復旧の仕組みを整えることで、障害の早期発見・早期対応が可能になります。
また、設計段階から高可用性を意識した構成にすることで、トラブル発生時の影響範囲を最小限に抑えられます。
業務の効率化

AWSには、運用作業を効率化するためのサービスや自動化機能が豊富に用意されています。定型作業をAWS Systems ManagerやLambdaで自動化すれば、担当者の負担を大きく軽減でき、運用ミスも防げます。
コストの最適化

リソース使用状況を可視化し、不要なリソースは自動検出・削除することで、余計なコストを削減できます。また、Savings PlansやRI(リザーブドインスタンス)など、一定期間の利用を前提に料金を割引する仕組みを活用した長期的なコスト最適化も実現できます。
AWS運用管理に使える主要ツール12選!
AWSには、運用管理を効率化・高度化するためのサービスが数多く用意されています。これらのサービスを適切に組み合わせることで、AWSの運用管理は人手に頼らず、安全・効率・低コストで実現できます。
ここでは、運用において特に重要な「監視・セキュリティ・コスト管理・自動化」の4つの観点から、主要サービスとその活用方法を紹介します。
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監視とログ管理

Amazon CloudWatch
AWS環境全体のモニタリング基盤となるサービスです。
以下のような管理を一元化できます。
・ディスクIOなどのメトリクス監視 ・カスタムメトリクスの追加 ・アラーム設定・自動通知 | ・CPU使用率
これにより、異常の早期発見と自動対応が可能になります。
AWS CloudTrail
AWSアカウント内のAPI呼び出し履歴(操作ログ)を記録するサービスです。
誰がいつ何をしたかを追跡でき、例えば以下のような用途で役に立ちます。
・不正アクセスの検出 ・障害時の原因特定 | ・監査
AWS Config
AWSリソースの設定変更履歴を記録・可視化するサービスで、「いつ、誰が、どのリソースの構成をどう変更したか」を把握できます。
この情報は、例えば以下のように活用されます。
・セキュリティ準拠の確認 | ・構成のドリフト検出
セキュリティ運用

AWS IAM(Identity and Access Management)
ユーザーやロールごとにアクセス権限を細かく制御できるサービスです。
最小権限の原則に基づいた運用で、情報漏洩や誤操作リスクを減らすことができます。多要素認証(MFA)などのセキュリティ強化も可能です。
AWS Shield / AWS WAF
攻撃からシステムを守り、可用性を確保するサービスです。
以下のように使い分けます。
AWS Shield(自動防御) | DDoS攻撃(※)対策 |
AWS WAF(Webアプリケーションファイアウォール) | SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング(XSS)など、Webアプリケーション層への攻撃から保護するために使用される |
※DDoS攻撃とは、複数の端末から同時に大量のアクセスやデータを標的のサーバーやネットワークに送りつけ、処理能力を超える負荷をかけてサービスを停止させるサイバー攻撃です。「分散型サービス拒否攻撃」とも呼ばれています。

AWS Security Hub
複数のセキュリティサービスの検出結果を統合的に可視化・管理できるサービスです。
セキュリティリスクを一元的に把握できます。また、対応の優先順位付けや自動通知連携も可能です。
コスト管理と最適化

AWS Cost Explorer
利用状況とコストをグラフで可視化し、どのサービス・アカウントがコストを消費しているかを把握できます。
過去の傾向をもとに、将来のコスト予測も可能です。
AWS Budgets
事前に設定したコスト上限や使用量の閾値に達すると通知を送る仕組みを構築できます。
コストの使いすぎを防ぎ、予算内に収めるための管理ツールとして活躍します。
Savings Plans/リザーブドインスタンス(RI)
継続的に使うリソースに対して事前契約を行うことで、長期的なコスト削減が可能になります。
Savings Plans | 柔軟な使用に対応しつつ割引を提供 |
リザーブドインスタンス(RI) | 特定のインスタンスに固定されるが割引率が高い |
特にEC2やRDSを使う場合には有効なコスト最適化手段です。
自動化ツール

AWS Systems Manager
運用業務の自動化・集中管理が可能なツール群です。
統一インターフェースから以下のような制御ができます。
・パッチ適用 ・定期実行タスク | ・インスタンスの状態確認
OSレベルの一括管理やセキュリティ運用の標準化にも有効です。
AWS Lambda(自動復旧・通知)
イベント駆動でコードを実行できるサーバーレス関数実行サービスです。
例えば、CloudWatchアラームをトリガーとし、SNSを介して通知を送信します。そしてそれを受けてLambdaを起動する設計が一般的です。
Infrastructure as Code(IaC:CloudFormation/Terraform)
インフラ構成(リソース作成、依存関係、設定など)をコードで管理し、テンプレートやスクリプトで再現・変更できる手法です。
CloudFormation(AWS純正)やTerraform(サードパーティ)を使うことで、インフラ構成の標準化・再現性・バージョン管理が可能になります。
TerraformはHashiCorpが開発した、AWSを含む複数クラウドに対応したIaCツールです。
手作業による構築ミスを防ぎ、効率的な運用と保守を実現します。
AWS運用管理のベストプラクティス10選

AWS環境を安定的・効率的に運用するためには、技術的な対策だけでなく、運用ルールの策定や体制づくりも欠かせません。
ここでは、AWS運用で実践すべき10のベストプラクティスを紹介します。これらのベストプラクティスを導入・継続することで、AWSのポテンシャルを最大限に引き出しながら、安全かつ効率的な運用が実現できます。
運用ポリシーの明確化
まず取り組むべきは、「どのように運用するか」方針を明文化することです。
例えば以下についての方針を定めておくことで、誰が担当しても一定の品質を保った運用が可能になります。
・アラート ・障害対応 ・アクセス管理 | ・監視
定期的なセキュリティレビュー
AWS環境は日々変化します。
以下のような設定を定期的に見直す仕組みを設け、セキュリティリスクの早期発見・対策を行いましょう。
・公開設定 ・セキュリティグループ ・暗号化の設定 | ・IAMの権限
監視アラートの最適化
アラートが多すぎると対応漏れや無視が発生します。本当に対応が必要な異常に絞って通知されるように、CloudWatchのメトリクスやしきい値を定期的に見直すことが重要です。
無駄なリソースの自動停止
使われていないEC2やRDSインスタンスが放置されがちです。タグやスケジュールを使って、開発環境などを夜間・休日に自動停止する仕組みを導入すると、コスト削減に直結します。
IAMの最小権限設定
ユーザーやロールに必要最低限のアクセス権限だけを付与する「最小権限の原則」を徹底することで、誤操作や不正アクセスのリスクを大幅に低減できます。
マルチアカウント戦略
本番・開発・検証などの環境や部門ごとにアカウントを分離して管理することで、権限の分離、コストの把握、影響範囲の限定が可能になります。
AWS Organizationsの活用がおすすめです。
バックアップポリシーの自動化
バックアップは「取っているつもり」が一番危険です。
以下について、定期的に自動で行う仕組みを構築し、確実なデータ保護を実現しましょう。
・保持・復元テスト | ・バックアップの取得
リージョン設計の見直し
AWSでは複数のリージョンが利用できます。
以下のようにリージョン設計を定期的に見直すことも重要です。
・分散戦略の検討 ・データ転送コストの最適化 | ・使うべきリージョンの選定
自動レポート化(コスト・稼働状況)
AWS Cost ExplorerやCloudWatch Logsを活用して、コスト・リソース利用状況の定期レポートを自動で生成・通知する仕組みを整備すると、異常の早期発見と経営層への説明が容易になります。
定期的な運用改善サイクル(PDCA)
「設定して終わり」ではなく、定期的に運用状況をレビューし、課題を洗い出して改善するPDCAサイクルを回すことが、安定したAWS活用の鍵となります。
ログやアラート履歴も活用しましょう。
AWS運用管理の3つの課題とその対策

AWSは高機能で自由度が高い一方、運用におけるいくつかの共通課題に直面しがちです。ここでは、よくある3つの課題とその具体的な対策を紹介します。これらの課題は、計画的な仕組み化と継続的な改善によりリスクを抑えつつAWSを最大限に活用することが可能です。
属人化・担当者依存 → 標準化・ドキュメント化
課題
「誰が何をどう運用しているのか」が不透明で、特定の担当者がいなければ何もわからない状態は、障害対応や引き継ぎ時の大きなリスク |
対策
以下の対策で、チーム内の属人性を排除します。
・ドキュメントとして明文化 ・AWS Systems ManagerやConfluenceなどを活用し、関係者がいつでも参照できる体制を整える | ・運用フロー・設定手順・障害時の対応ルールなどを標準化
スキル不足 → トレーニングと外部支援の活用
課題
AWSについての知識不足・技術不足が原因で設定ミスや非効率な運用が発生することがある |
対策
以下の二つの対策でベストプラクティスに則った運用体制を短期間で整えることができます。
・設計や運用の初期フェーズでは専門のパートナー企業にサポートを依頼 | ・AWS公式トレーニングや認定資格の取得推進で社内のスキルアップ
コストの予測困難 → 可視化ツールとアラート
課題
月々の料金が想定以上に高くかかってしまった |
対策
以下のような仕組みで月々の料金を抑えることが可能です。
・特に開発環境では、利用時間に応じたスケジューリングや自動停止の設定も有効 ・Savings PlansやRIの活用もコスト予測を安定化させる鍵 | ・AWS Cost ExplorerやBudgetsを活用してコストを可視化・分析し、異常な増加があれば自動で通知される仕組みを導入
AWS運用管理をアウトソースする選択肢 【ダウンロードできるチェックリスト付き!】

AWSの運用は専門知識と継続的な対応が求められるため、すべてを自社で担うのが難しいケースも少なくありません。ここでは、外部委託のメリット・デメリット、自社対応と外部委託の判断基準や、委託の際のポイントについて解説します。
AWSの運用管理を委託するメリット・デメリット
アウトソースを検討する際は、自社に残すべき運用範囲(監視だけ、障害対応まで、など)を明確にすることが重要です。
メリット | デメリット |
・専門知識に基づいた運用ができる(ベストプラクティスの適用) ・24時間365日の監視・障害対応が可能 ・自社のリソースを開発など他業務に集中できる ・セキュリティ・コスト最適化のアドバイスも得られる | ・一定の費用がかかる ・自社にノウハウが蓄積されにくい ・業者との連携が必要になるため、初期のコミュニケーション負荷がある |
【チェックリストで確認!】自社でやる vs 委託する:判断基準
AWSの運用を自社で行うか、外部に委託するかの判断は、以下のような観点で検討できます。
自社で対応可能? | チェック項目 | 備考 | |
Yes | No | ||
社内にAWSの運用経験者がいる | EC2やIAM、CloudWatchなどの基本知識 | ||
夜間・休日含めた障害対応ができる体制がある | 24時間365日監視体制の有無 | ||
セキュリティポリシーを自社で設計・運用できる | IAM設計・WAF設定などが必要 | ||
月次コストやリソース状況のレポートが継続できている | AWS BudgetsやCost Explorer活用 | ||
構成変更・トラブル対応時の手順が文書化されている | 属人化していないかの確認 | ||
運用の改善サイクル(PDCA)が回っている | 定期的な見直し・改善活動 | ||
今後の拡張・マルチアカウント対応に備えている | スケーラビリティと運用体制の拡張性 |
AWSの運用では、これらを安定的かつ継続的に実現することが重要です。
「No」が多い場合は、まずは外部委託を導入しながら、同時に社内のスキルアップも進めていき、将来的に自社で運用管理が行えるように準備を進めていく方法がおすすめです。
https://docs.google.com/spreadsheets/d/10LpSSm4yM43zJq3xenDsuIo6XufNARqEbXY2upEFzYk/edit?usp=sharingまた、実際にチェックを入れて確認したい場合や社内の多くの人に意見を聞きたい場合は、以下のGoogleスプレッドシート版チェックリストを活用してください。

運用代行会社の選び方チェックリスト
AWS運用をアウトソースすることで、専門性と安定性を確保しながら、社内リソースを本業に集中させることが可能になります。ただし、丸投げするのではなく「パートナー」として信頼関係を築ける運用代行会社を選択することが重要です。
委託先選定の際は、以下のポイントをチェックしましょう。
Yes | No | チェック項目 | 備考 |
AWS公式の認定パートナーである(APN) | セレクト/アドバンスドパートナーなど | ||
運用実績が豊富(業種・企業規模) | 類似企業での事例があるか | ||
24時間365日の監視・対応が可能 | 夜間・休日対応の有無 | ||
SLA(サービス品質保証)が明記されている | 応答時間、復旧時間の保証など | ||
障害対応だけでなく、改善提案もある | 定期的なレポートや提案ミーティング | ||
セキュリティ対策の実績とポリシーがある | WAF設定、監査対応など | ||
契約前にヒアリングやトライアルが可能 | 初期のミスマッチを防ぐために重要 | ||
料金体系が明瞭で予算に合う | 定額か従量制か、追加費用の有無など |
実際にチェックを入れて確認したい場合や社内の多くの人に意見を聞きたい場合は、以下のGoogleスプレッドシート版チェックリストを活用してください。
AWS運用管理サービス15選!
ここでは、AWSの運用管理サービスを15社紹介します。
株式会社テクノプロ

テクノプロでは、AWS・Azure・GCPなどのクラウド環境導入やオンプレミスからの移行をお考えのお客さまに対し、ビジネス課題の洗い出しから計画立案・設計・構築・移行・運用保守まで、ワンストップで支援するサービスを提供しています。
また、パブリッククラウドについて、お客様の利用状況や課題に応じた幅広いサービスも展開。速やかに異常状態を検知するシステム監視方法やシステム運用者へのエラー通知方法、リソースの利用状況と利用料金を把握する方法など、システムの安定稼働に有効なサービスを提供します。
サービスの安定化/システム監視/エラー通知 | アクセス集中時には一時的にシステムを拡張することで、サーバーダウンなどによるサービスの停止を回避でき、安定してサービスを提供できます。 システムのエラー発生時には、問題点を早期に把握するため、システム稼働状態を定期的に確認。エラー発生を確認した場合は、速やかにシステム運用管理者に通知します。 |
リソース管理 | パブリッククラウドでは最新の IT リソースを素早く、簡単に利用できます。 これによりスピーディかつ柔軟なビジネス展開を実現。システム構成をコード化して構成を管理し、デプロイすることが可能です。 |
コスト管理 | パブリッククラウドでは、利用料金を確認するサービスが提供されており、一定額を超えた場合にシステム運用管理者へ通知も可能です。 サーバー・ネットワーク機器などのハードウェアからクラウドサービスの利用に置き換わることで、保守切れなどによる大きな追加投資は不要となり、運用リソースを含めたトータルコストの最適化を実現できます。 |
引用:https://www.technopro-cloudservice.com/
https://www.technopro.com/solution/network-cloud/cloud-integration-operation-service
会社所在地 | 〒106-6135 東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー35階TEL: 03-6311-7924(代表)/ FAX: 03-6311-7921 |
お問合せ | https://www.technopro.com/eng/contact/ |
営業拠点/受託開発拠点 | 本社、22拠点(2024年6月現在)開発センター4ヶ所(東京・宇都宮・水戸・広島)、拠点内開発センター7ヶ所(2024年6月現在) |
事業内容 | ・情報システム、ITネットワーク、機械、組込・制御、電気・電子、建築・土木、プラント設備の各技術分野を網羅する総合エンジニアリングサービス事業・金融業における業務コンサル・SI業におけるテスト・検証、ツール開発・機械設計開発:ボディ、シャーシ設計/ワイヤーハーネス設計生産技術:生産ライン制御システムの開発品質管理:生産設備保全、改善業務生産管理:生産管理システム開発・保守社内システム:財務管理システム/社内ネットワーク構築 |
株式会社TOKAIコミュニケーションズ
運用管理サービスとして、お客様環境のモニタリング、24時間365日の運用管理、最適化のご提案を提供しています。
モニタリングサービスとしてプロアクティブ監視や、AWSならではのオートスケーリング等に対応した監視サービスや、当社で自社開発した運用オートメーションサービスを提供するとともに、インフラやコストなどの最適化を定期的に提案します。
AWSやOSレイヤの監視とAWSレイヤの運用は、『AWS運用管理サービス』にお任せください。OSレイヤ、ミドルウェア・アプリケーションレイヤの運用も対応可能です。
引用:https://www.cloudsolution.tokai-com.co.jp/service/operation.html
会社所在地 | 静岡県静岡市葵区常磐町2丁目6番地の8 TOKAIビル |
お問合せ | https://www.tokai-com.co.jp/inquiry/ |
事業内容 | 通信事業 データセンター事業 システムインテグレーション事業 |
株式会社インターネットイニシアティブ
IIJクラウドインテグレーションソリューション for AWSの「クラウド運用管理」は、監視、自動復旧、チケット管理などの基本的な運用機能のテンプレートを導入し、お客様の運用負荷を軽減します。また、ご要望に応じたカスタマイズ設定も提供できます。
引用:https://www.iij.ad.jp/biz/cloud-si-aws/management.html
会社所在地 | 〒102-0071東京都千代田区富士見2-10-2 飯田橋グラン・ブルーム |
お問合せ | https://www.iij.ad.jp/contact/ |
事業内容 | インターネット接続サービス、WANサービス及びネットワーク関連サービスの提供、ネットワーク・システムの構築・運用保守、通信機器の開発及び販売 |
株式会社野村総合研究所
野村総合研究所(NRI)では、AWS(Amazon Web Services)や Azure(Microsoft Azure)等の パブリッククラウドの管理を含む、様々な運用ソリューションを ご提供しています。
Senju Family をベースとした システム運用環境を SaaS 型で提供する「mPLAT」のサービスを活用して、自社のオンプレミス環境や クラウド環境に 運用管理基盤を用意することなく、システム運用をすることができます。
引用:https://atlax.nri.co.jp/aws/operation/
会社所在地 | 〒100-0004東京都千代田区大手町1-9-2 大手町フィナンシャルシティ グランキューブ |
お問合せ先 | https://atlax.nri.co.jp/contact/ |
事業内容 | コンサルティング、金融ITソリューション、産業ITソリューション、IT基盤サービス |
株式会社グローバルネットコア
2019年に県内で初めてAWSから「セレクトティア サービスパートナー」として認定されたグローバルネットコアのAWS運用管理は、専門技術者による品質の高さが特徴です。
お客様の事業・業務をしっかり守り続けるために、とにかく動けばよいということではなく、安全に安定して動き続ける確実な環境をご提供します。最適なサーバー構成の提案のほか、万全のセキュリティ対応やきめ細かな運用管理など、専門技術者が24時間365日体制で対応。高品質な運用サービスで、お客様の大切な事業を強力にバックアップします。
引用:https://www.nplus-net.jp/service/cloud/awsmanage.html
会社所在地 | 〒950-0916新潟県新潟市中央区米山1丁目11番地11 昴ビル |
お問合せ先 | https://www.global-netcore.jp/contact/ |
事業内容 | インフラサービス事業 Webソリューション事業 アウトソーシング事業 |
株式会社エクストランス
クラウドサービス・仮想化サーバを簡単にご利用いただけるサービスです。
エクストランスがクラウドサービスのコンサルティングや導入支援を行います。様々なサービス形態を持つ各社クラウドから、お客様の必要とする運用スタイルに合ったクラウドサービスを選定いたします。
クラウドサービスの導入により社内に物理サーバを設置する必要が無くなり、サーバ管理の手間を削減し、お客様は本来の業務に専念していただくことができます。
導入後の運用代行はもちろん、監視・障害対応もお任せください。24時間365日のエンジニアによるサポート体制で、安全・安心なクラウド運用環境をご提供いたします。
会社所在地 | 〒550-0013大阪府大阪市西区新町1丁目28-11 安川ビル2F |
お問合せ先 | https://x-trans.jp/contact |
JIG−SAW株式会社
AWSに関する監視、運用・保守、管理まで依頼したい内容は、企業やサービスごとに異なります。お客様とサポート内容を一緒に取り決め、役割が明確になるため、自社のコア業務に専念いただきやすくなります。
お客様へのサービス品質とセキュリティにこだわり、AWSの監視と技術サポートは、安心して長期的にお付き合いいただくため、正社員のみでご対応します。累計800社以上への導入実績で培った質の高いサポートをご提供します。
引用:https://ops.jig-saw.com/service/cloud/ops-aws
会社所在地 | 〒104-0028東京都中央区八重洲二丁目2番1号 東京ミッドタウン八重洲 八重洲セントラルタワ-33階 |
お問合せ先 | https://ops.jig-saw.com/contact |
事業内容 | A&Aサービス IoTデータコントロールサービス E2Eオートデータコントロールサービス モバイルエッジコンピューティング基盤におけるセキュアデータコント ロール、双方向制御サービス 自動運転ソフトウェア、次世代リアルタイムOS、次世代モジュール等の研究・開発 ソフトウェアによる細胞・生物等へのダイレクト制御 ビジネスシステムの最適制御・運用技術「オペレーションテクノロジー」をベースにした全産業の自動化・分散化・シェアリング化等 |
クラスメソッド株式会社
クラスメソッド マネージドサービスは、AWS国内支援実績No.1のクラスメソッドが提供する、クラウド特有の対応やクラウド技術者の不足に課題をお持ちのお客様向けのAWS運用トータル支援サービスです。
監視や運用支援にとどまらず、お客様のクラウド利用を最適化し日々の負担を最小化することで、お客様のビジネス効果の最大化を支援します。
引用:https://classmethod.jp/aws/services/operating/
会社所在地 | 〒105-0003東京都港区西新橋1-1-1 日比谷フォートタワー26階 |
お問合せ | https://classmethod.jp/inquiry/ |
事業内容 | クラウド(AWS等)の技術コンサルティング、開発、運用 データ分析基盤の技術コンサルティング、開発、運用 アプリケーション(LINE、iOS等)の企画開発、運用 SaaS、Webサービスの企画開発、導入支援、運用 企業向けIT人材育成、内製化支援 生成AIを活用した業務の効率化コンサルティングとシステムの導入支援 |
アイレット株式会社|cloudpack
アイレットは、AWSパートナーネットワーク(APN)において、2013年に日本初の APN プレミアコンサルティングパートナー(現:AWS プレミアティアサービスパートナー)の1社として認定され、その後も現在まで保持しています。
また、Google Cloud Partner Advantage プログラムにおいて、Google Cloud のプレミア パートナー – Sell および Service エンゲージメント モデル の認定を取得しています。
世界的にもトップレベルのクラウドプロバイダから認められたアイレットだからこそ、クラウドに関する様々な課題を解決する、質の高いフルマネージド・サービスを提供できるのです。
会社所在地 | 〒105-6307東京都港区虎ノ門1-23-1 虎ノ門ヒルズ森タワー7F |
お問合せ | https://cloudpack.jp/contact/form/ |
事業内容 | クラウドを活用したシステム、スマホアプリの開発・運用 UI/UX デザイン制作 クラウド設計・構築、運用保守からセキュリティまでサポートする自社サービス「cloudpack」の提供 KDDI グループと連携した DX・クラウド開発推進 |
三菱総研DCS株式会社
AWS上のサーバ・サービスの監視設定から、障害検知時の切り分け・一次対応、定型運用作業まで、当社のエンジニアがAWSの運用を包括的に代行するサービスです。
マルチクラウド・ハイブリット環境対応のプラットフォームで、他のクラウドサービスやオンプレミスまで拡張した、運用高度化も可能。お客様の運用管理にかかる負荷軽減、コスト適正化を支援します。
引用:https://www.dcs.co.jp/solution/awsoperation/
会社所在地 | 〒140-8506東京都品川区東品川四丁目12番2号品川シーサイドウエストタワー |
お問合せ先 | https://www.dcs.co.jp/request/ |
事業内容 | 1. ソフトウェア開発とコンサルティング 2. 各種事務計算等情報処理サービス 3. アウトソーシングサービス 4. 情報通信サービス・データサービス 5. コンピュータシステムの販売 6. コンピュータ要員の教育・研修業務 7. 労働者派遣 |
株式会社日立ソリューションズ
Amazon Web Services のための運用支援サービス(以下、本サービス)はお客さまが管理されるAmazon Web Services(以下、AWS)上のシステム運用課題に対し、当社の豊富なシステム導入・運用実績を元に標準化したノウハウをご提供することでお客さまの抱える課題解決を支援します。
引用:https://www.hitachi-solutions.co.jp/aws_monitoring_service/
会社所在地 | 〒140-0002東京都品川区東品川四丁目12番7号 |
お問合せ先 | https://www.hitachi-solutions.co.jp/inquiry/ |
事業内容 | ソフトウェア・サービス事業 情報処理機器販売事業 |
NHN テコラス株式会社
AWSに精通したエンジニアが提供するAWSの監視・運用代行サービスです。
次のような運用課題を解決し、お客様がビジネスに集中できるようサポートします。
・サービス影響のある障害が発生した際に、常に迅速な対応を行いたい
・AWSの運用保守に時間をとられすぎて、アプリケーションの開発に集中出来ない
・AWSに詳しいエンジニアがおらず、運用や障害対応に不安がある
・システムの規模が拡大しており、障害対応に掛かる時間が増加してきた
・システムのパフォーマンスやリソース状況が可視化出来ておらず、変化が分からない
・AWSの設定によって、意図せぬセキュリティリスクが生じていないか不安がある
引用:https://nhn-techorus.com/c-chorus/monitoring/
会社所在地 | 〒105-0003東京都港区西新橋三丁目1番8号 NHN アトリエ |
お問合せ先 | https://form.nhn-techorus.com/c-chorus-inquiries/ |
事業内容 | ITインフラ・ソリューション事業 |
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
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国内外で大きなシェアを誇る「AWS」の認定プロバイダーとして、導入に向けたコンサルから設計、構築、ライセンス提供、運用保守、維持管理ならびにエンドユーザーヘルプデスクまで一気通貫で提供することができます。
監視運用ソリューションもご提供
実績のある監視運用ツールを活用した24時間365日有人対応によりAWS環境に最適化された高品質な監視運用ソリューションを提供します。
AWS導入後の環境を一元的に監視、運用することで、安全安心なICT環境をご利用いただけます。
引用:https://www.ntt.com/business/services/xmanaged/lp/lp_aws.html
会社所在地 | 〒100-8019東京都千代田区大手町2-3-1 大手町プレイスウエストタワー |
お問合せ先 | https://www.ntt.com/contact.html |
事業内容 | ICTサービス・ソリューション事業、国際通信事業、およびそれに関する事業など |
株式会社サーバーワークス
監視だけで十分な場合には監視プラン、監視と障害対応及びオペレーション業務なども任せたい場合には監視運用プランをご用意しています。2つのプランをベースに、要件や用途に応じた個別カスタマイズをオプションとしてご提供します。
引用:https://www.serverworks.co.jp/service/operation/aws-support.html
会社所在地 | 〒162-0824東京都新宿区揚場町1番21号 飯田橋升本ビル2階 |
お問合せ | https://www.serverworks.co.jp/contact/ |
事業内容 | 1.クラウドコンピューティングを活用したシステム企画・開発及び運用 2.インターネット関連システムの企画・開発及び運用 3.SaaS/ASPサービス/IT商品の企画・開発及び運用 |
株式会社プライム
プライムで構築・納入したシステムはもちろん、他社が構築したシステムにおいても、運用保守サービスを提供しています。安定して稼働し続けるために必要不可欠なサポートを行い、システムの安心・安全を確保します。
障害発生時には原因を究明し、復旧に素早く対応できるよう、リスクヘッジに努め、お客様の業務をサポートします。
引用:https://prime.co.jp/business/maintennance/#sct-maintennance
会社所在地 | 〒700-0856岡山県岡山市北区十日市西町11番7号 十日市ブランビル2階 |
お問合せ | https://www.prime.co.jp/contact/ |
事業内容 | 1)システム構築サービス 2)マイグレーションサービス 3)インフラ構築サービス 4)プロダクツ提供サービス 5)クラウドサービス6)運用保守サービス |
AWS運用管理の成功事例

AWSの運用管理を適切に整えることで、業務効率や事業スピードに大きなインパクトを与えることができます。ここでは、実際に運用を最適化し、成果を上げた2つの企業事例をご紹介します。
中小企業の導入例:自動化で工数を50%削減
ある製造業系の中小企業では、社内の情報システム担当がAWS環境を兼務しており、日々のバックアップやインスタンスの監視・手動操作に大きな工数がかかっていることが課題となっていました。
そこで、AWS Systems ManagerとLambdaを活用し、以下のような運用の自動化に着手しました。
・業務時間外の不要インスタンス自動停止 ・障害検知時の自動通知+一次対応(再起動処理) | ・スナップショットの自動取得と保持管理
その結果は以下の通りです。
・全体の工数は約50%削減 ・運用ミスの防止や、障害時の初動対応スピード向上 | ・担当者の作業時間が月あたり30時間以上削減
AWSのサービスを活用することで工数を大幅に削減し、担当者はコア業務に時間をかけることが可能になります。
スタートアップ:初期構築から一貫運用でスピード開発を実現
急成長中のスタートアップ企業では、新規プロダクトの立ち上げにあたり、開発スピードを最優先とする一方で、信頼性とセキュリティを担保したAWS環境の構築・運用が必要でした。
社内にはクラウドに精通したエンジニアが限られていたため、AWSパートナー企業に構築から運用までを委託し、以下のような対応が行われました。
・AWS Security HubやCloudTrailによるセキュリティ監査対応 ・開発環境と本番環境を分離し、CI/CDの整備と監視体制を構築 | ・IaC(Infrastructure as Code)による自動構築とバージョン管理
その結果は以下の通りです。
・プロダクト開発に集中できる体制を早期に整備 | ・インフラ構築のリードタイムを70%以上短縮
クラウド運用にかかるリスクと負担を大きく軽減しながら、事業立ち上げスピードを加速することができました。
まとめ
本記事では、AWS運用管理の基本から、自動化や効率化に役立つ主要ツール12選、実践すべきベストプラクティス10選までを詳しく解説しました。
AWSの運用管理は多くの企業にとって重要な課題ですが、専門知識や経験を持つ人材の確保が大きな障壁となることがあります。
AWSの運用管理や社内IT人材の育成は、国内25,000人以上(※1)の技術者を擁し、大手企業を中心に2,555社との取引実績(※2)を持つ株式会社テクノプロにご相談ください。
※1:2024年6月末時点
※2:(株)テクノプロ及び(株)テクノプロ・コンストラクション 2024年6月末時点
